ミステリ、サスペンス
賞の名前に使われているエドガー・アラン・ポー先生。機嫌悪そう。 著名な米国の文学賞のひとつ、エドガー賞。 先日、2020年のエドガー賞長編部門大賞作品をすごく楽しみつつ読んだものの、ちょっと「・・・これが大賞?」という感じで、エドガー賞の権威自体に…
『Stranger Diaries』米国版表紙 英国人作家エリー・グリフィスによる2019年3月刊行(本国イギリスでは2018年11月)のミステリー小説『The Stranger Diaries』を読んだ。 2020年のエドガー賞の長編小説賞の大賞を見事、受賞した作品。邦訳は見つけられず。今…
『The Thursday Murder Club』表紙 人を殺すことなど簡単だ。 死体を隠すところ、そこが難しい。 そこで捕まってしまうものだ。 だが私は運のいいことにちょうどいい場所を見つけた。 実に完璧な場所だ。 Killing someone is easy. Hiding the body, now, th…
10月です。 日本だと怖い本や怪談話は真夏の風物詩ですが、アメリカでは10月がホラーシーズン。やっぱりハロウィンがあるから?? 怖い本、怖い映画特集をあちこちで見かけます。 中でも、ニューヨーク・タイムズの2018年の特集、人気作家たちに彼らを一番怖…
ロバート・ガルブレイスa.k.a J・K・ローリング『Troubled Blood』 ロバート・ガルブレイスことJ・K・ローリングによる2020年9月15日発売の大人のミステリ大作『Troubled Blood』。私立探偵コーモラン・ストライク&ロビンのシリーズ5作目です。Troubled Blo…
She was lost but would be found. She was sure of it. (私は迷子になったけど発見される。きっとそうなる。) Tom Gordon gotten the save and so would she. (トム・ゴードンがセーブしたんだから、私だって助かる。) From The Girl Who Loves Tom Gordon …
「俺の父さんは、死んでるのか生きてるのか?どっちなんだよ?」 「生きていますよ」正気なのかよくわからない笑みで彼女は言った。「あなたの中でね。」 老いた女性をひっぱたきたいと思ったことは今まで一度も無かったが、そうしてやろうかと思った。 「俺…
Hell is the absence of the people you long for. (From Station Eleven by Emily St. John Mandel) 地獄とは、会いたくてたまらない人々がそこにいないことだ。 (エミリー・セントジョン・マンデル著『ステーション・イレブン』より) カナダ人作家エミリ…
列車から落ちる者もいるだろう。多くが不具の身となるか負傷するだろう。多くが、死ぬ。あなたたちのうち実に多くが誘拐され、拷問され、人身売買に使われ、人質にされるだろう。それらを生き延び、アメリカまでたどり着ける幸運な者もいるかもしれない。そ…
You really can’t control your life. Most of the time you don’t act; you react. (From Where Are The Children by Mary Higgins Clark) 本当は誰も人生をコントロールすることはできない。ほとんどの時間、あなたは行動しているんじゃない。反応している…
”Sometimes home isn’t a place, it’s a person, and my home had always been right here, with Sarah.” 「家ってもんは、場所じゃなくて人のこともあるんだ。私の家は、いつだってサラと共にいることだったんだ。」 『The Shadows We Hide』表紙、前作と対…
スティーヴン・キング『The Institute』米国版表紙 「なあ、ジェイミソン、自分が生きてると思ってる人生ってのは現実じゃないんだ。影絵の劇でしかないんだよ。俺ってやつは、そこでライトが消えると喜ぶやつさ。暗闇じゃ、影は全部消えるからな。」 “You k…
『The Life We Bury』米国版のカバー なんじゃこの日本語版の題名はー!! 『償いの雪が降る』・・・、演歌かい!! ほんと、よくこんなポエムなタイトル思いつくもんだなあと半ば苦笑しつつ感心してしまいました。じゃあもっといい邦題あるのかと言われたら、…
愛され、待たれながら、毎日家に帰ってくる人たちがいるのはなんという奇跡だろう。 私はいつでもそのありがたさをわかっていると思っていた。しかし、ここで寒さの中で座っていると、それを当たり前と思っていたのが分かる。そういうものだろう? 自分が手…
Her silence was like a mirror—reflecting yourself back at you. And it was often an ugly sight. 彼女の沈黙は、あなた自身をあなたに向けて映し返す鏡のようだった。そしてそれは、しばしば醜い姿だった。 『The Silent Patient』アメリカ版の表紙、英…
2019年6月刊行、これがデビュー小説となるスコットランドのサッカー記者、リサ・グレイによるミステリー小説。2019年12月前半、私が読んでいた時点ではアメリカのアマゾンの私立探偵ミステリ小説部門売り上げ第一位でした。ジェシカ・ショウシリーズ第一作『…
「殺すのが二人までなら死刑にならないから、二人までにしておこうと思った」 この事件の犯人の上記発言のせいで、現行死刑制度への疑問や批判がまた高まっていますね。 www.sankei.com
主演エイミー・アダムス、共演はジュリアン・ムーア、ゲイリー・オールドマン、とAリスト・セレブリティを揃えて2020年5月にアメリカで映画公開決定。業界の期待の大きさが窺えます。『ゴーン・ガール』とか『ガール・オン・ザ・トレイン』など、いずれもそ…
もうニュースでさかんに取り上げられることは無くなったけれど、中学校の教員が同僚教員をいじめていたあの事件は、2019年にむかつくニュースベスト10にランキング確実という勢いでみなさんを怒らせ呆れさせてましたね。私も、「一体どういう教員がどういう…
四人が殺害された凄惨な殺人事件で現場から一人逃げ出すことに成功し生き延びた少女フェイス。彼女はその後10年の時を経ても事件から立ち直ることができない。アルコールや喫煙に依存し、自殺願望や他害衝動があると診断されて精神科の施設への入退院を繰…
ナオミとカナコは、完全犯罪を成し遂げて新しい人生へ逃げ切ることができるのか? ISBN:978-4344026728:detail 親友同士の女性二人が主人公のハラハラドキドキのサスペンスです。
ISBN:978-4198922337:detail また、横山秀夫さんです。 大ファンというわけではないんですけど、前回日本に帰った時になんとなく中古で大量に買ってしまったんですよね。嫌なことがあった時に、夢中になって一気読みできる小説が欲しくて。
見て下さい、この画像を! 2019年5月8日現在のAmazon.comの本作のページです。 Amazon.comのThe Girl on the Trainのページ。すごいレビューの数!! レビューが58,235って!! 私は、これより多いレビュー数の本を観たことがありません。ハリー・ポッターの…
64(ロクヨン) 上 (文春文庫) 作者: 横山秀夫 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/02/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (36件) を見る 64(ロクヨン)(下) D県警シリーズ (文春文庫) 作者: 横山秀夫 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/02…
邪魔(上) (講談社文庫) 作者: 奥田英朗 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2004/03/15 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 197回 この商品を含むブログ (118件) を見る 邪魔(下) (講談社文庫) 作者: 奥田英朗 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2013/09/17 …