THE X-CHAPTERS / Xチャプター

米国から本の話題をお届け

人体発火現象を起こす双子との出会いで主人公が見つけた新しい人生とは?『Nothing to See Here』(by Kevin Wilson)

日本でも、『地球の中心までトンネルを掘る(原題:Tunneling to the Center of the Earth: Stories)』『ファング一家の奇想天外な謎めいた生活(原題:The Family Fang)』などの翻訳小説があるベストセラー作家ケヴィン・ウィルソン。『ファング~』は、2…

前回投稿を反省し、アメリカでの「おうち時間」をもう一度考える

Image by arupert88 from Pixabay 前回の記事では、はてなブログのお題「#おうち時間」に対して、「おうち時間ってなんだよ!そんなのステキな時間無いよ!親はただの苦行時間だって!!」といらいらと書き殴った私ですが、投稿した直後くらいにTwitterで以…

おうち時間!? そんなかわいい名前で呼べない・・・

「おうち時間に皆さんは何をしているか教えて下さい」 「おうち時間 何してる?」 おうち時間? そんな生ぬるい時間など無い!!! 何してるか? 面倒見なくちゃいけない人の面倒みてるだけ!! ブログに記事にするような「何か」をする時間などゼロです。「…

マーガレット・アトウッド80歳、コロナ危機や隔離生活を語る。ご自身の隔離中の読書リストも!!

4月8日にカナダのレジェンド作家、マーガレット・アトウッドが、ニューヨークタイムズ誌のポッドキャスト番組に出演されました。ホストはアメリカ人作家のシェリル・ストレイド。 大御所によるなかなか貴重な対談だったと思うので、今回はその中のおもしろか…

ロリータ+MeToo? 15歳の少女と42歳の教師との関係は愛なのか虐待なのか『My Dark Vanessa』(by Kate Elizabeth Russell)

「私たちはよく似てると思うんだ、ネッサ」彼は囁いた。 「君の書いたものからわかるんだ、君は私のようにダークでロマンティックなんだってね。君はダークなことが好きなんだよ」 “I think we’re very similar, Nessa,” he whispers. “I can tell from the …

世界のこんまりアメリカで新著発表 取材でときめきいっぱいのコロナウィルス・ダイアリー公開

近藤麻理恵さんの新しい本『Joy At Work』がアメリカで4月7日に発売になります。Joy at Work: Organizing Your Professional Life作者:Kondo, Marie,Sonenshein, Scott発売日: 2020/04/07メディア: ハードカバー 今回の本はライス大学の心理学の教授との共著…

致死率99%の伝染病で文明が崩壊・・・それでもこの世界は愛おしく美しい『Station Eleven(邦題:ステーション・イレブン)』(by Emily St. John Mandel)

Hell is the absence of the people you long for. (From Station Eleven by Emily St. John Mandel) 地獄とは、会いたくてたまらない人々がそこにいないことだ。 (エミリー・セントジョン・マンデル著『ステーション・イレブン』より) カナダ人作家エミリ…

不法移民たちの命がけの逃亡劇と国境越え! 出版後の批判騒動のほうが興味深い『American Dirt(邦題:夕陽の道を北へゆけ)』(by Jeanine Cummins)

列車から落ちる者もいるだろう。多くが不具の身となるか負傷するだろう。多くが、死ぬ。あなたたちのうち実に多くが誘拐され、拷問され、人身売買に使われ、人質にされるだろう。それらを生き延び、アメリカまでたどり着ける幸運な者もいるかもしれない。そ…

小説の盗作はもはややりたい放題? 英語圏の有名盗作スキャンダル

盗作:Plagiarism 私のPCでは「とうさく」が「倒錯」で最初に変換されてしまうのはなぜ? Plagiarism、発音はプレーィジァリズムという感じ。よりカジュアルに「パクリ」という感じで使うなら「rip off」でしょうか。 先日、当ブログでも、アメリカで最近話…

ピンチをチャンスに!『Hey, Kiddo』のクロザウスカさんが休校期間中は毎日お絵かき教室を配信!

現在、米国某所のコロナウィルス感染拡大中の街から書いています。 とうとう私の住む自治体も、半ロックダウン状態になりました。映画館やカジノなどのエンターテイメント施設はクローズ、飲食店はテイクアウト以外は営業禁止、10人以上の集まりも禁止で警察…

当ブログの有料版移行に伴い、ドメインを取得したりブログ名を変更したのですが・・・・・・

これほど大変とは思っていませんでした。 「いつでもできる」「有料化のリンクをクリックしてお金を払うだけ」と思っていました。 収入ゼロの身としては、続けられるかどうかわからないものにいきなりお金を出すのは抵抗があったのです。「ろくに記事数も無…

中学校教師と女生徒の不毛な恋愛が疲れる 盗作騒動で話題の一冊『Excavation: A Memoir』(by Wendy C. Ortiz)

今年2020年、アメリカでヒット必須の本として、ケイト・エリザベス・ラッセルのデビュー作『My Dark Vanessa』という本があります。 簡単にあらすじを書くと、「本好きな中学生が自分のその知性をよく理解してくれる中学の国語教師と出会い深い関係を持って…

セラピストも人生に行きづまったらセラピーに行くのか?? プロの心理セラピスト兼作家によるセラピー業の舞台裏『Maybe You Should Talk to Someone』(by Lori Gottlieb)

歯医者さんは、歯が痛くなったら他の歯医者さんに行くのか? 自分で治療するのか? 美容師さんは、どこで自分の髪の毛を切るのか? 自分で切るのか? 人生相談の回答者は、悩みを誰かに相談するのか? 自己解決するのか? セラピストさんたちは、セラピーを…

「コロナウィルスで隔離されたら、どんな本読む?」米・巨大掲示板Redditより

コロナウィルスに関して、今のアメリカは日本とほぼ同じ推移を数週間遅れでたどっている感じです。感染者・発症者ゼロだった田舎の州でも、ちらほらと感染報告が聞かれるようになってきました。生活必需品の買い占めなどもニュースになってきたり、都市部で…

母はヘロイン中毒、でも青年はまっすぐに夢に向かって生きた。生い立ちに悩むすべての人に読んでほしい、実話のグラフィック・ノベル『Hey, Kiddo』(by Jarrett J. Krosoczka)

父のことをどうしたらいいか考えようとしているうちに、母の日がやってきた。母の日はいつだってメッセージカードを選ぶのが難しい日だった。 「お母さんは、いつだって僕のためにそこにいてくれたね」 「お母さんみたいな母親がいて、僕は幸運だ」 「お母さ…

元祖・ロマンス小説の表紙男ファビオ様、そしてファビオ様の記録を抜いたバカさん

ロマンス小説の顔、ファビオ様だ! ロマンス小説とラブストーリーに関して考察する記事にもちらっと書きましたが、私にはアメリカのロマンス小説の表紙の男が全員同じに見えます。 blog.the-x-chapters.info 皆さんもうちょっと個性を出せないものか、と思う…

ジョン・グリーン人気がよくわからない『Looking for Alaska (日本語題:アラスカを追いかけて)』(by John Green)

未来を想像するのはノスタルジアのようなもの 現在から逃げるために未来を利用しているだけ ジョン・グリーン、アメリカですごい人気があるYA作家です。ジョン・グリーン信者がいっぱいいます。 作家としても大成功していますが、ヴロガー(Vlogger、YouTuber…

Netflixのドラマ化で話題! 数奇な過程をたどった連続レイプ事件が浮き彫りにする、レイプ犯罪の闇の深さと捜査陣の執念『A False Report: A True Story of Rape in America』(by T. Christian Miller, Ken Armstrong)

"Many detectives avoided sex crimes if they could. They weren’t as high profile as homicides; nobody came looking to do a movie about a rape case. " 「多くの捜査官ができる限り性犯罪を避けていました。性犯罪は殺人事件ほど目立たない。レイプ事…

ロマンス小説 VS ラブ・ストーリー

2月ですね。バレンタイン、楽しく過ごしましたか? 図書館や書店でも、この季節にちなんでロマンス小説のコーナーが作られているのを見かけました。私も、今日はニコラス・スパークスとロマンス小説に関して少し書きたいと思います。 皆さんはニコラス・スパ…

ありがとう、さようなら、サスペンスの女王メアリ・ヒギンズ・クラークさん『Where Are the Children? (邦題:子供たちはどこにいる)』(by Mary Higgins Clark)

You really can’t control your life. Most of the time you don’t act; you react. (From Where Are The Children by Mary Higgins Clark) 本当は誰も人生をコントロールすることはできない。ほとんどの時間、あなたは行動しているんじゃない。反応している…

意外!アメリカでは紙の本が結構売れてるんだって!!

Image by Myriam Zilles from Pixabay 本好きの皆さん!ちょっと意外なニュースを見つけましたよ。Good News Networkというポジティブなニュースのみを集めたサイトにこんな記事がありました。「本を手に持つ喜びは時代遅れにならず:売り上げは5年連続の伸…

好評の一作目に続き、今回も主人公の私生活とミステリのバランスが良い『The Shadows We Hide』(by Allen Eskens)

”Sometimes home isn’t a place, it’s a person, and my home had always been right here, with Sarah.” 「家ってもんは、場所じゃなくて人のこともあるんだ。私の家は、いつだってサラと共にいることだったんだ。」 『The Shadows We Hide』表紙、前作と対…

「この商品は私の人生を変えました!」がお約束、アマゾンの面白レビュー集『Did You Read That Review?: A Compilation of Amazon's Funniest Reviews』(Amazon Reviewers)

This item has changed my life! This product saved my life! ↑上記のどちらかをタイトルにした方がよかったんじゃないかと思う、米国アマゾンの面白レビュー集。レビュー集が本になり、そしてその本にまたレビューが付くという・・・もう何がなんだかわからな…

読むのをやめてしまった本たち

私のTwitterのタイムラインは、「今日もこんなに洋書を読みました!」「今月で〇万語読めました」等々、日本に住んでいながら「こんなに英語ができます」「こんなに英語きちんと勉強しています」という方々のまぶしいツイートで溢れています。Twitter社まで…

スティーブン・キングの最新長編、超能力を持つ子供たちの戦いを描いたサスペンス・スリラー『The Institute』(by Stephen King)

スティーヴン・キング『The Institute』米国版表紙 「なあ、ジェイミソン、自分が生きてると思ってる人生ってのは現実じゃないんだ。影絵の劇でしかないんだよ。俺ってやつは、そこでライトが消えると喜ぶやつさ。暗闇じゃ、影は全部消えるからな。」 “You k…

『New Kid』がグラフィック・ノベルで初のニューベリー賞の大賞を受賞!おめでとう!!

先週、2020年のニューベリー賞とコルデコット賞の発表がありました。2020年のニューベリー賞とコルデコット賞大賞受賞作 2005年のニューベリー賞大賞受賞作『きらきら』を取り上げた記事の中でもニューベリー賞に関しては簡単に触れましたが、もう一度さらっ…

冬に読みたい良作ミステリ、謎解きより主人公の人生の行く末が気になる『The Life We Bury(邦題:償いの雪が降る)』(by Allen Eskens)

『The Life We Bury』米国版のカバー なんじゃこの日本語版の題名はー!! 『償いの雪が降る』・・・、演歌かい!! ほんと、よくこんなポエムなタイトル思いつくもんだなあと半ば苦笑しつつ感心してしまいました。じゃあもっといい邦題あるのかと言われたら、…

スティーブン・キングの自伝+小説教本 クドい!でもそこがいい『書くことについて』(スティーヴン・キング)

英語版『On Writing』より 本書のなかで、私はいかにして「書くことについて」の技と術に通じるようになったか、いま何を知っているのか、どうやって知ったのかを、できるだけ簡潔に語ろうと思っている。 (『書くことについて』前書きより) What follows i…

オバマさんもおすすめ、現代の若い世代の恋愛を丁寧に見つめた小説『Normal People』(by Sally Rooney)

I don’t know what’s wrong with me, says Marianne. I don’t know why I can’t be like normal people. (snip) I don’t know why I can’t make people love me. I think there was something wrong with me when I was born. (from Normal People by Sally …

アメリカの小説家/元出版エージェントによる小説の書き方ガイド『How to Write a Novel』(by Nathan Bransford) 第三回

『How to Write a Novel』の電子版より 前回に続き、小説の書き方ガイド『How to Write a Novel』に関するエントリ第三回目です。How to Write a Novel: 49 Rules for Writing a Stupendously Awesome Novel That You Will Love Forever作者:Nathan Bransfor…